脊柱管狭窄症で大変治療に難渋した女性のおはなしです。
70代の男性のおはなしです。
数年前に交通事故にあいそれ以降腰痛に悩まされている、ということで来院されました。
おはなしをお聞きすると、夜寝がえりを打つたびに激痛が走り、飛び上るように起きてしまうと仰います。また歩いていると足がしびれてきてしまい、休憩が必要になるとおっしゃいました。
来院され、慎重に診察をさせていただき、腰レントゲンを撮影しました。また名古屋市内の総合病院で腰MRI・3DCTを撮影してきていただきました。
レントゲンに加え、MRI・3DCTはペインクリニックでの腰痛の診断・治療に必須の検査です。それはレントゲンだけでは腰の状態を把握しきれないからです。また腰痛は腰以外(胃腸や子宮など)が原因のこともあり、慎重に診断しなくてはならないからです。
結果、脊椎の『圧迫骨折』があり、それに伴って背骨の配列に乱れが生じたために『脊柱管狭窄症』にもなっていました。
症状と画像検査から、寝返り時の激痛は圧迫骨折が、歩行時のしびれは脊柱管狭窄症が原因と考えられました。
脊柱管狭窄症は様々な原因で起こってくる疾患です。
ペインクリニックでは診察と画像から“何が原因でどこが痛いのか?”“どこの神経が障害されているから痛みがあるのか?”を考えながら治療します。そしてそれを確定させるためのレントゲン・MRI・3DCTなのです。
この方には硬膜外ブロックと新しい鎮痛剤を併用させていただき、2週間ほどで硬膜外ブロックは止めることができました。そしていまは、鎮痛剤の処方のみをさせていただいているという状況です。
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